御嶽山噴火から10年となり開かれたシンポジウムで議論する(右から)長野県木曽町の原久仁男町長、王滝村の越原道広村長ら=30日、木曽町

 死者・行方不明者63人が出た御嶽山(長野・岐阜県、3067メートル)の2014年噴火から10年となり、日本火山学会と地元自治体は30日、火山防災の進展状況や教訓の伝承を考えるシンポジウムを長野県木曽町で開いた。産業技術総合研究所(産総研)の及川輝樹さん(54)は、基調講演で「災害を忘れないことが重要だ」と風化させない取り組みを呼びかけた。  産総研地質調査総合センターの主任研究員の及川さんは、御嶽山の山頂付近にシェルターが新たに設置されたと触れ「避難場所の対策は10年間で着々と進んだ」と評価した。その上で、火山防災の施策について「仕組みを作るだけではうまくいかない」と訴えた。

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