低迷する漁獲量を底上げするために、青森県八戸市で初めての取り組み「カキの養殖試験」が行われます。漁業者は、これまでは魚を獲っていましたが、養殖に活路を見いだせないかを探ります。

八戸市で初の取り組みとなる沿岸での「カキの養殖」に取り組んでいるのは、八戸みなと漁協と市川漁協です。

21日は乗組員8人がそれぞれの船で沖合いに向かい、長さ50mのロープを水深13mと、9mの2か所に設置しました。今後、このロープにカキが入ったカゴを取り付けて養殖をする予定です。

市川漁協 木田茂美 組合長
「1回やってないとわからない。成功するようにやっている。いろんな仕掛けを作っている」

養殖に乗り出した背景にあるのは、八戸市の水揚げ量の低迷です。

ピークの1988年は81万トン台でしたが、2023年は、その4%ほど。3万7000トンあまりでした。

水産業を取り巻く環境は厳しさを増しているため、市は養殖業に関する補助金を今年度創設し、漁協を支援しています。

八戸みなと漁協 尾崎幸弘 組合長
「わたしたちは獲るほうの漁師で、育てるのはあまり経験がないが、いまはもう獲れる魚も獲れなくなった。将来的に自分の息子も漁師を継ぐから息子のことも考えれば、なんとか成功させたい」

八戸で養殖するカキは11月下旬に徳島県から3000個入荷し、その後、天候にあわせて沖合いに運ばれ、浜の再生をかけた養殖試験が本格的に始まります。

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