11月17日に行われる福島県市町村対抗の「ふくしま駅伝」。35年の歴史の中で、福島を代表する長距離選手を輩出してきました。大会のレジェンドランナーを振り返るシリーズ、3回目は、箱根駅伝5区・山登りで4年連続の区間賞、福島県いわき市出身の柏原竜二さんです。
実況(2011年)「特別な年の特別なふくしま駅伝。忘れることがない2011年、その2011年のふくしま駅伝が始まりました!」
東日本大震災と原発事故で存続が危ぶまれた2011年のふくしま駅伝。ふるさとを思い、5年ぶりに出場したのは…。
実況(2011年)「山の神が福島路に帰ってきました!」
当時、箱根駅伝5区で3年連続区間賞を獲得していた、いわき市出身の柏原竜二さん。ふくしま駅伝は、あこがれの存在でした。
柏原竜二さん(2018年)「中学校2年の時に初めて出させていただいた時、まさか自分がいわき市のチームに選ばれるということが想像もつかなかったので、まさか自分が市の部で区間賞をとっているなんて思ってもいなかった。それはすごいうれしかった」
「出させてほしい」震災の年の大会で…
ふくしま駅伝には、中学2年の時から3回出場し、震災の年の11月は、年明けの箱根駅伝に向けて大切な時期でした。それでも、高校時代の恩師で当時のいわき市チーム監督、佐藤修一さんから出場を打診され、快く引き受けました。
柏原さん「自分から『出させてほしい』と。走って帰るっていうただそれだけで福島がわいてくれるんだったらそれで一番いいのかなと」
5年ぶりの「ふくしま駅伝」。沿道は声援であふれました。
実況(2011年)「『あきらめなければ何かは変わるし、夢は叶うんです。レースではあきらめない心を伝えていきたい』と話していました。福島のみなさん、これが柏原竜二の走りです。最後まであきらめない走り、そして多くの県民の声援ここにも大勢の人が、本当に多くの人が柏原に声援を送っています」
特別な年のふくしま駅伝で、初の総合区間賞を獲得しました。
柏原さん(当時東洋大4年・2011年)「本当に帰ってきてよかったと思いますし、また箱根があるので改めてがんばろうという気持ちになりました」
2017年に現役を引退し、いまも子どもたちに陸上の楽しさを伝えている柏原さん。ふくしま駅伝の選手たちに伝えたいことは…。
柏原さん(2018年)「生まれたところであったり、地域に対して誇りを持って走ってほしいなと思います」
2011年のふくしま駅伝は多くの人の記憶に残る大会でした。17日、TUFで放送する生中継と中継録画では、柏原さんがゲスト解説をつとめます。
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