12日午前3時に台風25号「ウサギ」が発生しました。

11月に日本の南海上に台風が4つもあるのは極めて異例で、1951年の統計開始以来初めてです。

現段階では、全ての台風が西よりに進みますが、12日に発生した台風25号「ウサギ」は北上する予想になっています。

25号は、16日(土)には石垣島など先島諸島にかなり近づき、予報円の中に台風が入れば、暴風警戒域に入っています。

16日(土)午前9時には、中心付近の最大風速30m 最大瞬間風速45mが予想されています。風速25m~30mだと、人は何かに近まらないと立っていられないほどで、走行中の車は通常の速度で運転するのが困難になるか、トラックが横転するほどの暴風になります。

台風25号はその後、発達のピークは越える見込みです。原因のひとつは「海面水温」で、台風としての勢力を保てる27℃ギリギリの所を進み、さらに北上しても、台風としての勢力を保っていられないくらいになります。

ヨーロッパの予想は?日本の南海上を東へ

ヨーロッパ中期予報センターは、日本の南海上を東へ進む予想をしています。

ただ、等圧線が渦巻き状ではなくなり、台風としての勢力を維持できていません。

ヨーロッパ中期予報センターの画像に筆者加筆
ヨーロッパ中期予報センターの画像に筆者加筆

16日(土)~17日(日)の雨風シミュレーション

日本のスーパーコンピュータでは進行速度が遅く、来週、大陸方面に進む予想も出ています。

18日(月)~19日(火)の雨風シミュレーション

いずれにしても、まだ予想がしっかり固まっているわけではありません。

本州や九州、四国では、現段階の予想では、台風としての勢力を保っているとは考えにくく、予報も大きな崩れは出ていませんが、念のため今後の情報には注意してください。

ただ、少なくとも先島諸島をはじめ沖縄方面は波が高くなり、雨や風も強まるおそれもあるため、注意が必要です。

【気象予報士 桜沢信司】

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