英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)電子版は8日、トランプ次期米大統領が1期目に通商代表部(USTR)の代表を務めたロバート・ライトハイザー氏(77)に次期代表への再登板を要請したと報じた。対外強硬派として知られ、就任すればトランプ氏が選挙戦で掲げた関税引き上げの実務などを担うことになる。
ライトハイザー氏は1期目に通商代表として2020年発効の日米貿易協定の交渉を主導。中国とは、貿易赤字を問題視して18年から制裁関税の応酬を繰り広げた。日本や欧州連合(EU)に対しても鉄鋼やアルミニウムに追加関税を課すなど、関税引き上げを武器に貿易摩擦をいとわない姿勢で知られる。
トランプ氏は大統領選で、すべての輸入品に10~20%の関税を課す「普遍的基本関税」の導入や、中国に60%の関税を課すことを訴えてきた。高関税は米国や世界経済への打撃となることが専門家から指摘されているが、強硬派の再起用で懸念が現実味を増しそうだ。(共同)
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