次期トランプ政権の政策などが早くも話題となる中、選挙戦でトランプ氏を支援してきた実業家のイーロン・マスク氏がどう政権に関わってくるのか注目されています。

トランプ次期大統領
「新しいスターの誕生だ、イーロン!」

勝利宣言で実業家のイーロン・マスク氏をこのように持ち上げたトランプ氏。

マスク氏は7月の暗殺未遂事件以降、トランプ氏への支持を明確にし、陣営側に少なくとも日本円でおよそ183億円にものぼる献金を行ってきました。

イーロン・マスク氏
「あなたのお金は無駄遣いされており、『政府効率化省』はそれを解決します。未来はアメージングになります!」

記者
「選挙戦を通じてトランプ氏との関係を深めたマスク氏ですが、最近はトランプ氏の自宅に招かれて意見交換をすることもあるということです」

当選確実が報じられた直後にトランプ氏の親族が投稿した写真にはトランプファミリーとともに写るマスク氏の姿が。トランプ氏はマスク氏を行政改革の要職に起用することを示唆しています。そのため、トランプ政権では様々な分野で影響力が強まりそうだ、と早くも注目が集まっています。

例えば、マスク氏が最高経営責任者をつとめる電気自動車「テスラ」の販売店。テスラは現在の運転支援システムを向上させ、AIによる完全自動運転の車の展開を目指しています。

お店の許可を得て試乗させてもらいました。ひとたび路上に出れば、映画の中から出てきたような近未来的な車体が人目をひきます。この車の特徴の1つが、運転支援システム「フルセルフドライビング」。一時停止や右折・左折などの操作を肩代わりしてくれます。

記者
「自動でウインカーが出ましたね。左に曲がりました。すべて自動で曲がりますね」

今後、マスク氏がトランプ政権の中で自動運転に関する規制の緩和など、自身の事業に有利となるよう政策立案に関わる可能性があり、利益相反も懸念されます。

ウクライナ侵攻にも影響する可能性が。マスク氏が手掛ける衛星通信サービス「スターリンク」。ウクライナでは軍の反転攻勢だけでなく、通信インフラが破壊された市民の生活にも貢献しています。

一方でロシア軍もウクライナ東部の戦闘などで利用していることから、スターリンクの運用次第では戦況に影響が出る可能性もあるのです。

さらにニューヨーク・タイムズによりますと、マスク氏はスペースXの従業員を政府高官として起用するようトランプ氏に求めているということです。

市民からはこんな声も…

市民
「マスク氏は見返りを求めるでしょう。“背中をかいてあげたんだから頼むよ”と」
「もし大金をつぎ込まれれば“君は友達だ、何かしてあげる”となるよね」

マスク氏がトランプ氏への「投資」をどのように回収するのか。

大統領首席補佐官など要職人事が固まる中、マスク氏の名前がいつ飛び出すのか注目されます。

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