選挙戦終盤、ハリス(左)の選挙集会にミシェル・オバマが登場(10月26日、ミシガン州カラマズー) Photo by Andrew Roth/Sipa USA
<大接戦のアメリカ大統領選が一週間後に迫っている。結果は誰にも予想がつかないが、選挙集会の参加者数ではハリスが勝ったかもしれない>
アメリカの大統領選は11月5日の投票日まであと一週間だが、共和党候補のドナルド・トランプ元大統領と民主党候補のカマラ・ハリス副大統領の戦いはかつてない大接戦で、誰も結果を予想できずにいる。
【動画】選挙集会の動員力なら「私の勝ち」、カマラ・ハリス執念のSNS投稿
トランプがこの日の午後に集会を開いたのは、デトロイトから車で40分の距離にあるノーバイという町。当日SNSに投稿された動画を見ると、トランプが立つステージは前後左右、多くの支持者に囲まれていた。
そんななか、選挙戦中ハリス陣営が勝ちにこだわってきたことの一つが、集会参加者の数だ。2017年にトランプが大統領就任式の参加者を史上最多などと偽って顰蹙を買ったことへの皮肉なのか、自分とトランプの集会をことあるごとに比較して画像や動画をSNSに投稿してきた。
トランプも、参加者は自分のほうが多いと譲らない。8月にハリスがデトロイトの飛行場で超満員の集会を開いたときの写真には、AI(人工知能)で加工し、参加者の数を水増しした、と言いがかりをつけた。
トランプはSNSでこう非難した。「カマラが空港写真に不正をしたのに気づいたか? 飛行機の周りには誰もいなかった。彼女は『AI処理』をして、たくさんの『聴衆』がいるように見せかけたんだ。群衆などいなかったのに!」
ハリスの集会にたくさんの参加者が集まるというのはすべて「フェイク」だと述べ、「選挙違反だから彼女の立候補資格を剥奪すべきだ。ああいう人間はどんな不正でもする!」とも書いた。
ハリス陣営は「写真は陣営のスタッフが撮影したもので、AIによる改変は一切ない」と本誌に答えている。
ハリスの集会はセレブで人を呼んでいる、という批判もあった。実際、26日に激戦州ミシガン州のカラマズーで開かれたハリスの集会にも、元ファーストレディーのミシェル・オバマやビヨンセが登場した。
ミシガン州でハリスとトランプの支持率は拮抗している。世論調査分析サイトのファイブサーティーエイトによれば、ハリスの支持率は平均47.9%、トランプは47.7%でその差はたった0.2ポイント。
同じくファイブサーティーエイトによれば、全米での支持率はハリスが48%なのに対しトランプが46.6%で、ハリスが1.4%リードしている。
戦いの本番はこれからだ。
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