M1エイブラムス戦車 M2M_PL-Shutterstock

<クルスク州でのダイナミックな交戦の様子をウクライナの第47独立機械化旅団が共有。同旅団は今月、米国から供与されたエイブラムス戦車とブラッドレー歩兵戦闘車が「戦場に変化をもたらす」と述べていた>

ウクライナ軍の意表を突く越境攻撃から3カ月が経とうとしているなか、米国が供与した戦車と装甲車両が、ロシア領内で活動しているところを映したとする新しい動画が公開された。

【動画】容赦なく砲撃...米国製エイブラムス戦車とブラッドレー歩兵戦闘車が「ロシア領内」で躍動する大迫力映像

数百キロにわたる前線の激戦地に配備されてきたウクライナの第47独立機械化旅団は28日、米国から供与されたエイブラムス戦車とブラッドレー歩兵戦闘車が、ロシアのクルスク州で交戦している様子を映したとする動画をソーシャルメディア上で共有した。

ウクライナ軍の兵士らは、ロシアの陣地を標的とした米国製TOW対戦車ミサイルによる攻撃を含む国境地域での作戦を遂行した、と同旅団は述べている。

本誌はこの動画の真偽について、独自に確認することはできていない。

ウクライナ軍のクルスク州への越境攻撃は、ウクライナに最も近い同盟国を含む多くの国際的な観測筋も驚かせた。ロシアは当初、この奇襲を食い止めるのに手間取った。

攻撃の多くはスジャの町の周辺に集中していた。ウクライナは侵攻開始からわずか1週間でスジャを占領し、その北西に位置するコレネヴォに進軍した。ロシアはここ数週間で、コレネヴォの南のウクライナが以前に占領していた領土を奪還した。

前線の戦況の変化を日々追跡している米国のシンクタンク「戦争研究所(ISW)」は27日、現在ウクライナが掌握しているクルスクの「ウクライナの突出部」と呼ばれるエリアでは、ウクライナ軍とロシア軍の双方が進軍を続けていると述べた。

ウクライナ軍のオレクサンドル・シルスキー総司令官が25日に述べたところによれば、クルスク州におけるロシア軍の人的損害は、死者、負傷者、捕虜になった者を合わせて1万7819人に上るという。一方、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領はウクライナ軍がクルスク州で「包囲」されたと述べた。

第47独立機械化旅団は声明で、「米国製の装備が敵の領土にあるところを半年前に誰が想像できただろうか?」と述べている。

同旅団は今月、エイブラムスとブラッドレーの性能を称賛し、「米国製の装備は戦場に変化をもたらす」と述べた。

米国防総省の文書によれば、米国はこれまでにエイブラムス戦車31両とブラッドレー歩兵戦闘車300両超、さらには支援用車両もウクライナに供与している。

ウクライナ第116独立機械化旅団は26日、第47独立機械化旅団がブラッドレーを含む装甲車両と複数の他の部隊の支援を受けて、「傑出した部隊間の協働により入念に準備された攻撃作戦」を遂行していると述べた。

ウクライナ軍は場所について明かしておらず、本誌もこの報告について独自に確認することができなかった。

(翻訳:ガリレオ)

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