イスラエル軍の退避勧告を受け、避難を急ぐ住民たち=パレスチナ自治区ガザ地区北部ベイトラヒヤで2024年10月22日、ロイター

 パレスチナ自治区ガザ地区北部ベイトラヒヤの集合住宅で29日朝、イスラエル軍による空爆があり、ガザの保健当局は少なくとも60人が死亡、17人が行方不明となったと明らかにした。死者のうち17人は12歳未満の子供だという。がれきの下にほかにも被害者が埋まっているとみられ、死者はさらに増える可能性がある。

 中東の衛星テレビ「アルジャジーラ」などによると、建物内には当時、避難民ら約100人がいたとみられている。重機などの不足でがれきの撤去や救出作業も難航している。近くの病院には多くの負傷者が搬送されたが、医師や医薬品の不足により治療が困難だという。イスラエル軍は28日、この病院で軍事作戦を行い「テロリスト」約100人を拘束したと発表していた。

 イスラエル軍は今月に入り、ガザ地区北部での軍事作戦を強化しているが、住民約10万人が取り残されているとみられる。ガザの保健当局によると、これまでの戦闘による死者は4万3020人に上っている。【カイロ金子淳】

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