米西部オレゴン、ワシントン両州で28日未明、路上に設置された大統領選の郵便投票回収箱から出火する事件が相次いで発生した。米メディアが報じた。投函(とうかん)されていた投票用紙が燃えており、数百票が被害を受けた可能性がある。関連は不明だが、二つの現場は約15キロしか離れておらず、選挙妨害を狙った連続放火の疑いもある。
報道によると、オレゴン州ポートランドで28日午前3時半、回収箱から出火しているとの通報があった。中にあった3票が燃えていた。警察当局者は「箱の中に発火物が設置されていた」としている。
さらに28日午前4時ごろ、約15キロ北東のワシントン州バンクーバーでも「回収箱から煙が出ている」と通報があった。被害規模は確認中だが、最後に選管当局が箱から投票用紙を回収した26日昼より後に投じられた数百票が燃えた可能性があるという。選管当局は「申し出があれば、新しい投票用紙を用意する」としている。
路上設置型の郵便投票回収箱を巡っては、共和党が「箱の監視態勢に不安がある」「不正の温床になりかねない」と警鐘を鳴らしていた。今回の大統領選では西部アリゾナ州でも郵便ポストが放火され、中にあった約20通の投票用紙の一部が燃えた。容疑者は逮捕され、当局は「政治的動機ではない」と説明している。【ワシントン秋山信一】
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