SNS(ネット交流サービス)で若い女性になりすまし、知り合った世界各地の少女らに性的な画像・動画を送らせ、1人を自殺に追い込んだなどとして、英領北アイルランドの裁判所は25日、過失致死罪などに問われた元大学生のアレクサンダー・マッカートニー被告(26)に終身刑を言い渡した。英メディアによると、被告は30カ国以上の約3500人に接触を試みていたという。
被告は2013~19年、世界の10代の少女らとやり取りして性的な画像などを入手。要求をエスカレートさせ、相手が断ると「画像をインターネット上にばらまく」と脅し、さらに過激な画像を送らせた。18年には被害者の米国在住の少女(当時12歳)が自殺し、その後、少女の父親も自ら命を絶った。大量の画像は他の小児性愛者らと共有され、まるで「小児性愛者の企業」(英BBC放送)のような状態だったという。
裁判で被告は、70人の被害者に対する過失致死、恐喝、わいせつ画像制作など185の罪を認めた。
13年に始まった被告の違法行為は長期間摘発されず、19年に英スコットランドの13歳の少女が警察に通報して発覚した。被害者の多くは、自身の体験を家族に黙っていたという。
英警察当局は、自身の画像を含む個人情報を安易に見知らぬ他人と共有しないよう注意を呼びかけている。【ロンドン篠田航一】
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