ウクライナ侵攻を続けるロシアを支援するために北朝鮮が派兵したとされる問題を巡り、韓国大統領府は22日、緊急で国家安全保障会議(NSC)常任委員会を開催し、「露朝の軍事協力の進展に応じて段階的な対応措置を実行していく」との声明を発表した。
また、「北朝鮮の若者をロシアの傭兵(ようへい)として大義名分のない戦場に送り込むのは、自ら犯罪集団であることを認める行為」と非難した。
韓国大統領府の関係者は、「段階的な対応」には外交的、経済的、軍事的措置があると説明。詳細は明らかにしなかったが、今後、露朝の軍事協力が「限度を超えた」場合は、「攻撃用の武器をウクライナに提供することも考慮する」と述べた。韓国はこれまで、ウクライナに殺傷兵器の提供をしていない。
米ホワイトハウスや北大西洋条約機構(NATO)は派兵について「確認できていない」としている。
韓国大統領府の関係者は、韓国の国家情報院が18日に発表した派兵の情報は「同盟国の米国や友好国と長い時間をかけて集めた情報」を基にしていると説明。米国は措置と対策が全て整理された状態で派兵が確認できたかを発表する必要があるとして、「発表が出るまで時間がかかる。近いうちに立場表明があるのではないか」との見方を示した。【ソウル日下部元美】
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