国境の係争地をめぐり、衝突を繰り返してきた中国とインドの両政府が、緊張緩和を目指すための取り決めに合意しました。両国は近く首脳会談を行う可能性もあるとみられ、実現すれば5年ぶりとなります。

インド外務省は21日、中国との国境が定まっていない係争地をめぐり、両政府が実効支配線に沿ったパトロールに関する取り決めに合意したと発表しました。合意内容の詳細は明らかになっていませんが、外交・軍事の当局が数週間にわたって協議を行い、交渉がまとまったということです。

インドのミスリ外務次官は、「問題解決につながる」と緊張緩和への意欲を示したほか、ジャイシャンカル外相も「中国との間に平和と平穏を取り戻すことができると期待している」と強調しました。

断続的な衝突が続いていた国境地帯では、2020年に双方の軍に死傷者が出る事態に発展したことで、両国の関係は急速に悪化していました。

中国の習近平国家主席とインドのモディ首相は、22日からロシアで開かれるBRICSの首脳会議に出席する予定で、インドメディアは、両首脳が2019年以来、5年ぶりに会談する可能性があると報じています。

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