イスラエルとヒズボラの戦闘が続く中、立ち上る煙=レバノン南部マルジャユーンで2024年10月20日、ロイター

 イスラエルと隣国レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラとの戦闘を巡り、米ニュースサイト「アクシオス」は20日、イスラエルが先週、紛争終結へ向けた条件を米国に文書で示したと報じた。レバノン領空での自国軍の自由な活動などを求めるもので、米当局者は「レバノンや国際社会が同意する可能性は極めて低い」と語っている。

 米国の特使が21日、レバノンを訪問し、ミカティ暫定首相らとこの条件について話し合う予定だという。

 報道によると、イスラエルは、ヒズボラが国境付近で再軍備しないように、レバノン領空での活動を含めて自国軍の積極的な関与を要求した。

 イスラエルとヒズボラは2006年にも衝突した。当時の停戦時の国連安全保障理事会の決議では、ヒズボラの武装解除や、国連レバノン暫定軍(UNIFIL)とレバノン軍が国境付近を監視することなどが定められた。だが、ヒズボラは武装を継続して国境沿いに部隊を展開。イスラエルは不満を募らせていた。【エルサレム松岡大地】

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