11月の米大統領選の共和党候補のトランプ前大統領が12日に西部カリフォルニア州で選挙集会を開いた際、会場付近で車に散弾銃や拳銃を積んでいた西部ネバダ州のベム・ミラー容疑者(49)が銃器の不法所持の疑いで逮捕された。容疑者は反政府運動「ソブリン・シチズン」のメンバーで、銃を所持していた動機は不明だが、地元の保安官は13日の記者会見で容疑者がトランプ氏の殺害を狙っていた可能性を指摘した。
地元の保安官事務所によると、12日夕にトランプ氏の集会会場付近の検問所で、警戒に当たっていた保安官らが車のナンバープレートが偽造だと判断。車内を調べたところ、散弾銃、拳銃、大容量の弾倉を見つけた。容疑者は報道関係者を装って、検問所を通過しようとした。車内には複数の名義の旅券や運転免許証もあった。
容疑者は12日に一時拘束されたが、5000ドル(約75万円)の保釈金を支払って保釈された。トランプ氏の選挙集会は無事に開催された。
米メディアによると、容疑者は共和党員として有権者登録しており、2022年のネバダ州議会選挙の党予備選に挑戦し、落選した経歴もある。一方で、政府の権威を否定するソブリン・シチズン運動で活動していた。
トランプ氏は7月に東部ペンシルベニア州での選挙集会で演説中に銃撃され、耳を負傷した。9月にも南部フロリダ州のゴルフ場でプレー中、付近で銃を構えていた不審な容疑者が拘束される事件があった。【ワシントン秋山信一】
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