演説する共和党のマージョリー・テイラー・グリーン連邦下院議員=米南部ジョージア州で2024年9月24日、AP

 米南部を相次いで襲うハリケーンを巡って、共和党のトランプ前大統領に近いマージョリー・テイラー・グリーン連邦下院議員がX(ツイッター)で「天候は制御できる」と発信したことが物議を醸している。バイデン大統領(民主党)は「バカげているという言葉でも足りない」と批判。共和党内からも「頭の検査をした方が良い」(ヒメネス下院議員)とあきれた声が上がる。

 グリーン氏は今月3日にXに「そう、彼らは天候を制御できる。うそをついて、『できない』と言うのはバカげている」と投稿。8日にも人工的に雨を降らせる技術を紹介するサイトを引用する形で「科学者は天候を制御できる」と投稿した。

 台風を人工的に制御する手法は、米国や日本で以前から研究されている。しかし、9月下旬から「へリーン」「ミルトン」と大型ハリケーンが相次いで発生する中、グリーン氏の投稿は「被害を人工的に回避できる」との混乱や誤解を招くとの批判が出ている。

 グリーン氏は極右の陰謀論「Qアノン」を信奉していたことで知られ、米国で観測された日食に関して「神が悔い改めよと伝えている兆候だ」と投稿したこともある。議会や共和党でも異端視されているが、トランプ氏の支持者には人気がある。【ワシントン秋山信一】

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