アメリカ大統領選挙の投票日まであと1カ月。共和党のトランプ氏と民主党のハリス氏の競り合いは終盤戦に入りました。

■米大統領選まで1カ月

共和党 トランプ氏
「ペンシルベニアに感謝します。私たちはペンシルベニアを愛しています」

 11月5日に行われるアメリカ大統領選の投票日まで、ちょうど1カ月となる5日。共和党・トランプ氏が演説の場所に選んだのは暗殺未遂事件が起きたペンシルベニア州。激戦州です。

共和党 トランプ氏
「アメリカを再び偉大な国にするため我々の運動はより強く、より誇り高く、より団結し、より決意を固め、勝利に近付いている」

 厳重な警備が敷かれました。トランプ氏を囲むように防弾ガラスが設置され、コンテナで目隠しされています。屋根の上では警備のスナイパーが目を光らせ、ドローンが不審者がいないかを確認しています。

 7月、銃撃を受け、血を流しながらもガッツポーズを見せたトランプ氏。会場には、その時と同じポーズの像が飾られました。けがをした箇所が赤く塗られています。トランプ氏、銃撃事件を前面に出し、“強さ”をアピールです。

 一方、民主党のハリス氏が訪れたのも激戦州でした。ハリケーンで深刻な被害が出たノースカロライナ州です。ハリス氏、被災地を訪れることで危機管理への姿勢をアピールする狙いがあるとみられます。

民主党 ハリス氏
「政府からの1億ドルの支援など、政府にどのような支援ができるか知るためにここに来た」

 選挙終盤、鍵を握るのは“激戦州”です。

 今回、激戦州といわれるのはトランプ氏、ハリス氏が訪れたペンシルベニアやノースカロライナなど7つの州です。大統領選では、各州で勝った方が州ごとに割り当てられた選挙人を総取りし、最終的に選挙人の投票が多い方が大統領になります。

ワシントン支局 梶川幸司支局長
「ハリス氏とトランプ氏、世論調査では、支持率が拮抗(きっこう)し、まさに互角の戦い、大統領選挙は歴史的な大接戦になるとみられています。戦いに勝つためには7つの激戦州でそれぞれの支持層をかためたうえで、まだ投票先を決めていない無党派層への支持拡大が欠かせません」

 過去の大統領選では、1カ月前の10月など終盤に突発的な出来事が起き、勝敗に影響を及ぼしてきました。果たして10月の波乱「オクトーバーサプライズ」はあるのでしょうか。

ワシントン支局 梶川幸司支局長
「残り1カ月、両陣営とも総力戦で臨むことになりますが、今後の中東情勢などがオクトーバーサプライズとして選挙戦に影響を与える可能性があり、最後まで予断を許さない展開が続くことになります」

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