選挙集会で演説に臨むハリス米副大統領=米中西部ミシガン州で2024年10月4日、AP

 11月5日の米大統領選で初当選を目指す民主党のハリス副大統領が4日に中西部ミシガン州で開いた選挙集会で演説した際、「(あと)32日」と4回繰り返す場面があった。透明な画面に演説原稿を映し出す「プロンプター」の故障が原因で言葉に詰まったとみられ、以前から指摘されていたアドリブ力の低さが浮き彫りになった。

 ハリス氏は演説の序盤、応援演説に立ったバスケットボールの元スター選手、マジック・ジョンソン氏の現役時代の背番号が「32」だったことを挙げて、「今日で、選挙まであと32日です」と訴えた。ところが、急に言葉を継げなくなり、一呼吸置いた後、視線を漂わせながら「32日、32日。やらなければいけないことがある、やらなければいけないことがある。32日」と同じ文言を繰り返した。

 トランプ氏は自身のソーシャルメディアに、この時の映像を投稿し、「これが我々の大統領に望む姿か。私はそうは思わない」と批判した。

 ハリス氏は副大統領就任後、主要メディアのインタビューで、失言したり、意味が通らないことを言ったりすることがあった。8月に大統領候補になってからはそうした面は出さず、原稿や発言要領の持ち込みが禁止された9月の討論会も無難に乗り切っていた。【ワシントン秋山信一】

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