中国の競泳選手23人が東京オリンピック前のドーピング検査で陽性となりながら出場が許可された問題で、WADA=世界アンチドーピング機構が当時の対応を検証すると発表しました。

 東京オリンピック開幕直前の2021年6月、中国アンチドーピング機構が競泳選手23人から禁止薬物「トリメタジジン」の陽性反応が出たことをWADAに通知しました。

 WADAは、中国側の「検体の汚染が原因で、過失はなく処分を科さない」との説明を容認し、スポーツ仲裁裁判所への上訴を見送りました。

 WADAによるこの判断や陽性反応が出た事実を今月に入って複数のメディアが報道するまで公表していなかったことについて、各国のアンチドーピング機構から批判が相次ぎ、WADAは25日、独立した検察官を招へいして当時の対応を検証すると発表しました。

 検察官はWADAによる中国側への肩入れや不正の有無のほか、上訴を見送り、東京大会への出場を事実上許可した判断は適切だったかなどを調査し、2カ月以内に報告書を提出する予定です。

 競泳の中国代表は、東京大会で金メダル3つを含む6つのメダルを獲得しています。

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