上空に確認されたイランのミサイル(10月1日、テルアビブ) Ammar Awad-REUTERS

<トランプ支持のインフルエンサーたちに異変? 投稿内容は共和党のスタンスと対照的に見えるが...>

ドナルド・トランプ前大統領の「MAGA(アメリカを再び偉大な国に)」ムーブメントとつながりのあるインフルエンサーらは、イランが10月1日に行ったイスラエルへの攻撃を支持するかのような姿勢を示す一方、米共和党の一部に対して反対意見を述べている。

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その一人が「米国保守マルクス・レーニン主義者」を自称する24歳のジャクソン・ヒンクルだ。オンラインで多数のフォロワーを抱えるヒンクルはX(旧ツイッター)に「イランに神のご加護を」と投稿した。

ヒンクルはさらに「神はイスラエルを罰するだろう」と述べ、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相の逮捕を要求している。

イランのミサイル攻撃から自国を守ろうとするイスラエルの能力を疑問視する声も聞かれた。今回のイランの攻撃は4月以来最大規模のものだった。

これらの投稿は、昨年10月7日にハマスが攻撃を行って以来、共和党がイスラエル支持の姿勢をおおむね一貫して示してきたこととは対照的に見える。

トランプを支持するジャーナリストで活動家のカサンドラ・マクドナルドはXで、イスラエルへの支持を表明したフロリダ州選出の共和党下院議員マット・ゲーツを非難している。

ゲーツはXで「イスラエルに降りかかる恐怖は不当であり容認できない。イランは中東で暴力を広め、近隣諸国と自国民に害をもたらし続けている」と断じ、「この善と悪の戦いにおいて米国はイスラエルを支持する」と述べた。

マクドナルドはその投稿を引用し、「何万人もの子どもたちを殺した国を『善』と呼ぶとは」と批判した。これは紛争の勃発以来ガザで死亡した子どもたちのことを指している。

Imagine calling a nation that's killed tens of thousands of children "good." https://t.co/6rqZ3y3kL8

— Cassandra MacDonald (@CassandraRules) October 1, 2024

Xで多くのフォロワーを抱える自称キリスト教活動家のモーガン・アリエルは、「私はアメリカのみを支持するが、アメリカはイスラエルの紛争に関与すべきではない」と主張している。

4月にイランがイスラエルへの大規模攻撃を行ったときも今回と同じような反応が見られた。

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イランによる今回の攻撃は1日夜にミサイルが発射される前から噂されていた。イスラエルではミサイルを迎撃するべく防衛システムが作動し、住民にはシェルターへの避難指示が出された。

ハマスとヒズボラを支援するイランは7月下旬、首都テヘランでハマスの政治局長イスマイル・ハニヤが殺害された事件を受け、イスラエルへの報復を繰り返し警告してきた。

イラン当局はまた、レバノンとシリアの一部で主にヒズボラが使用していたポケベルなどが爆発し、数十人が死亡、数千人が負傷し、通信に影響を与えた一連の事件や、9月27日にヒズボラの書記長ハッサン・ナスララが殺害された事件をはじめとする著名人の暗殺など、実行主体が明かされない作戦が行われるたび、イスラエルに警告を発してきた。

イランは4月、イスラエルに対して前例のない直接攻撃を開始した。イスラエルは同盟国の米国をはじめ、フランスやヨルダンなどの支援を受け、高確率で迎撃に成功したことを報告した。そして今回も、イランがミサイルを発射する前に攻撃が計画されているという報告が寄せられていた。

トランプは以前、自分がまだホワイトハウスにいれば事態はエスカレートしなかっただろうと述べていた。

(翻訳:ガリレオ)

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