ブラジルのルラ大統領(写真)は24日、同国と中国が、ロシアとウクライナの紛争終結に向けた協議開始に向け、6項目から成る計画を提案したことを明らかにした。国連総会で同日撮影(2024年 ロイター/Mike Segar)
ブラジルのルラ大統領は24日、同国と中国が、ロシアとウクライナの紛争を終結するための協議開始に向け、6項目から成る計画を提案したことを明らかにした。
ルラ大統領はこの提案についてロシアのプーチン大統領と電話で話し合ったという。
ブラジル政府はニューヨークで27日に会合を開き、この計画への支持を求める。会合にはグローバルサウスの国などが参加するが、ウクライナを強く支援する欧州は含まれていない。コロンビアやエジプト、インドネシア、メキシコ、サウジアラビア、南アフリカ、アラブ首長国連邦(UAE)などが参加予定。
ウクライナのゼレンスキー大統領はこの提案を「破壊的」だと非難。自身のサミットイニシアチブが唯一実行可能な和平の形だと主張した。
ルラ氏はまた、パレスチナ自治区ガザでの紛争がレバノンに「危険なほど」拡大していると警告。「防衛権は復讐権へと変わり、人質解放の合意を妨げ、停戦を先送りさせている」と非難した。
国連に対しては、世界を代表し戦争を止めるという役割を果たしていないとして、国連改革を改めて訴えたほか、毎年、軍事兵器に費やされる数百億ドルの資金は貧困の撲滅や気候変動対策に使われるべきとの考えを示した。
さらに、中南米とアフリカ諸国が国連安全保障理事会の常任理事国に加わっていないことについて、「植民地時代の過去を反映した受け入れ難いものだ」と批判した。
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