中東のレバノンにあるスーパーマーケットの防犯カメラ映像。
品物を見ていた男性のかばんが突然、爆発したのです。

中東のレバノン各地で17日、ポケットベルが一斉に爆発し、多くの死傷者が出ました。

爆発したのは、親イラン武装組織・ヒズボラのメンバーなどが使っていたポケベル。

中東メディアによると、ヒズボラは敵対するイスラエルの盗聴などを防ぐために、通信手段としてポケベルを使用。
5カ月以上前に購入した約5000個のポケベルの一部が一斉に爆発したということです。

レバノン当局は、一連の爆発に巻き込まれて8歳の女の子を含む9人が死亡、約2800人が負傷したとしています。

アメリカのニューヨーク・タイムズは、「電池付近に数十グラムの爆発物と遠隔操作用の爆破スイッチが埋め込まれていた」などと報じています。

ヒズボラは声明を発表し、イスラエルによる犯罪だとして報復を宣言。
一方、イスラエルは関与を明らかにしていません。

この『爆発ポケベル』、誰が製造したものなのか。
関与が疑われる台湾のメーカー「アポロ社」が取材に応じました。

海外メディアの取材に対し、アポロ社は「ブランドのライセンスを持つヨーロッパの別会社が製造したもの」と関与を否定しました。

ヒズボラと敵対し、関与が疑われるイスラエルは、今のところ公式の反応を出していません。

一方アメリカメディアは、複数の当局者の話として、イスラエルの情報機関・モサドが、レバノン到着前に少量の爆発物とスイッチを仕込んだなどと報じています。

ヒズボラは「イスラエルの犯罪だ」と断定し報復を宣言。
衝突がさらに激化するとみられ、懸念が広がっています。

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