レバノンで、イスラム教シーア派組織ヒズボラの戦闘員らが所持していたポケベル型の通信機器が爆発したことについて、イスラエルが通信機器に爆発物を仕掛けていたとアメリカメディアが報じました。

レバノン各地では17日、ヒズボラの戦闘員らが所持していたポケベル型の通信機器が一斉に爆発。レバノン当局によりますと、9人が死亡、2750人がけがをしました。

これについて、アメリカのニューヨークタイムズは、イスラエルが通信機器にひそかに爆発物を仕掛けていたと報じました。

アメリカ政府当局者らの話として伝えたもので、「ヒズボラ」が台湾の「ゴールド・アポロ」社に発注したおよそ3000台の通信機器がレバノンに届く前に、少量の爆発物と遠隔で起爆させるスイッチが埋め込まれたということです。

通信機器には17日にヒズボラ指導部から発信されたかのようなメッセージが送られ、そのメッセージが起爆装置を起動させたとも伝えています。

また、AP通信はヒズボラのトップ・ナスララ師が2月、イスラエルの情報機関からの探知を避けるために、戦闘員らに携帯電話の使用を中止するよう指示し、ヒズボラはその後、今回の通信機器を調達したと報じています。

ヒズボラは一連の爆発について、イスラエルの責任だと断定し、報復攻撃を示唆しました。

一方、イスラエルはこれまでに公式な反応は出していませんが、17日、ヒズボラとの戦闘の影響で避難を余儀なくされているイスラエル北部の住民を帰還させることを新たな戦闘の目標に加えたと発表していました。

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