イギリスのスターマー政権は、労働者の権利拡大を進める法案を10月にも議会に提出する方針です。「週休3日の促進」や「つながらない権利」を盛り込むか検討されています。

イギリスメディアによりますと、「週休3日の促進」については1週間の合計の勤務時間は変えずに、勤務日を週5日から4日となるよう、1日当たりの働く時間を増やす方法が検討されています。

例えば、1日8時間で週5日あわせて40時間働いていた人が、労働時間を1日10時間に延ばせば、4日間の勤務で同じ労働時間を確保できます。

イギリスでは今も柔軟な働き方を促進する制度はありますが、企業側に従う義務はありません。

法案では、週休3日は強制ではないものの、「合理的に実現不可能」でない限り企業側は労働者の希望に応える必要があるとされています。

また、勤務時間外のメールや電話などを制限する、いわゆる「つながらない権利」についても盛り込まれる見通しです。

イギリスでは、2022年に週休3日の実証実験が行われ、その結果、労働者のおよそ4割がストレスを軽減でき、およそ6割が仕事と社会生活との両立がしやすくなったと回答。

参加した企業・団体の9割近くが実験後も週休3日制の継続を決めたということです。

ただ、週休3日制ではない顧客や取引先との間で連携できずに問題が生じたほか、不公平感から一部の労働者から不満が出たケースもあり、週休2日に戻した会社もあったということです。

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