欧州航空安全局(EASA)は5日、香港キャセイ・パシフィック航空が運航していたエアバス製「A350」機にエンジン部品の不具合が見つかった問題を受け、航空各社にA350─1000型機のエンジンを目視検査するよう緊急勧告を出した。写真はエアバスの同型機。シンガポールで2月撮影(2024年 ロイター/Edgar Su)

欧州航空安全局(EASA)は5日、香港キャセイ・パシフィック航空が運航していたエアバス製「A350」機にエンジン部品の不具合が見つかった問題を受け、航空各社にA350─1000型機のエンジンを目視検査するよう緊急勧告を出した。

キャセイでは2日にスイスのチューリヒに向かっていたA350─1000型機が香港に引き返す事態となった。その後、エンジン部品の燃料漏れが原因であることが分かった。同型機は英ロールス・ロイス製「XWB-97」エンジンを搭載している。


 

EASAはこの問題についてエンジンに燃料を送るホースの不具合で火災が発生し、乗員が迅速に対処していたと確認した。

キャセイは同型機計48機の検査に乗り出し、部品の交換が必要な機体15機が見つかったと発表。7日までに全機が運航を再開する見込みとしている。

EASAは勧告について、キャセイの検査結果などを踏まえた予防措置だと説明。A350は大型のA350─1000型機と小型のA350─900型機があるが、今回の検査はA350─1000のみが対象となる。

EASAは航空各社に3─30日以内に燃料ホースの目視検査を行うよう勧告した。



[ロイター]


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