13日、帰国会見を行った卓球日本代表。

早田ひな選手(24)は会見で「鹿児島の特攻資料館に行って、生きていることを、そして自分が卓球をこうやって当たり前にできていることというのは当たり前じゃないというのを感じたい」と話しました。

この発言を巡り、中国で波紋が広がっています。

鹿児島・南九州市にある知覧特攻平和会館。
79回目の終戦の日を迎えた15日も多くの人が訪れていました。

実際に早田選手の会見をきっかけに来訪したという家族は、「早田選手が言っていたので。家族の日常の幸せをかみしめる意味で、きょうは来ました」と話しました。

知覧特攻平和会館・川崎弘一郎館長:
早田さんは24歳と若い方で、若い方に特攻資料館というのがどういうものか知っていただくきっかけになった。

しかし、この早田選手の発言が、中国では違った捉えられ方をしていました。

中国メディアは、特攻は軍国主義による侵略の歴史の美化だとして、早田選手の発言を「中国人の感情への冒涜」だと報道。

さらに、卓球男子金メダリストの樊振東選手の勧めで8月12日に開設されたばかりの早田選手の中国版SNSウェイボにも影響がありました。

中国メディアによると、この発言があった翌日、樊選手と女子シングルス銀メダリストの孫穎莎選手が早田選手のフォローを外していたといいます。

コメント欄には中国語で「侵略者を崇拝することは私たちの国民感情を傷つけ、受け入れられない」「この悪名高い場所が軍国主義を呼び起こす場所であることを知っているのか?」など、早田選手を非難する書き込みが相次ぎました。

しかし、知覧特攻平和会館は恒久の平和を祈念し建てられた特別な場所。

早田選手の平和を思う気持ちが、誤った形で中国に広がる事態となってしまいました。

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