スペインの教会で、またしても修復失敗騒動が起きました。

騒ぎの舞台は、スペイン北部のソリアにあるヌエストラ・セニョーラ・デル・ミロ教会です。

修復される前の内部の画像では、柱や天井が白く塗られたシンプルな造りであることが分かります。

しかし、修復後とされる画像では、柱や天井の一部がピンクに塗られていました。

そして、柱上部にある真っ白な天使像は、髪と眉、瞳が黒に、唇は赤く塗られていたのです。

この踏み込んだ修復に現地では、「なんてことをしてくれたんだ!」「文化財に対する攻撃だ」と批判の声が上がっています。

スペインの修復失敗として思い出されるのは、教会の柱に描かれたキリストのフレスコ画を素人の女性が大胆に“修復”した12年前の騒動です。

さらに、4年前には聖母マリアの絵画を巡っても同様の騒ぎが起きています。
なぜスペインで相次ぐのでしょうか。

今回の修復について協会の管理団体は、「計画通りだが、天使像の最終仕上げを除く」と説明しています。

現地メディアは、今回の修復を担当したのは文化財修復の専門家ではない塗装工だと報じています。

スペイン国内では同様の問題が起きるたびに、文化財の修復作業に専門家が関わるよう法整備を進める声が噴出しています。

実際、法的な規制が進んだ面もありますが、現地の報道などからは規制が不十分であったことが示された格好です。

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