未曾有の災害に襲われている北朝鮮で目撃されたのは、鋭い視線で被災現場を視察する最高指導者・金正恩(キム・ジョンウン)総書記の姿。

7月末に北朝鮮を襲った記録的な大雨。
その影響で、北部の地域では大規模な浸水被害が発生。
中国との境界にある川が氾濫し、約4100世帯の住宅が被害に。

朝鮮中央テレビは7月31日、金総書記がその災害現場を視察する様子を公開。

ぬかるむ地面で滑らないよう、両手を支えられながらエスコートされ、ゴムボートに乗り込みます。
ヘルメットやライフジャケットなど装備することなく出発。

ボートの中央には灰皿が用意され、たばこを片手に現場に鋭い視線を向けます。

しかし、濁流をどんどん奥へ進んだその時、ボートがバランスを崩し、一瞬ひやりとする場面も。

そして、ボートが木々の中に入ると頭に垂れ下がった枝が。
すぐに髪形を直すも、険しい表情を見せて何やら指さし、視察を続けます。

アクシデントに見舞われた金総書記でしたが、片時もタバコを手放すことはありませんでした。

韓国のメディアは、今回、北朝鮮で起きた水害で死者や行方不明者が1000人から最大1500人にのぼると伝えています。

しかし、これに金総書記が「敵(韓国)のくずのような言論が、ねつ造した世論を流布している」と異例の猛反論。

韓国メディアが言うほどの被害は出ていないと、報道を真っ向から否定したのです。

金総書記は、視察した現場のすぐ近くに止めた特別列車の中で緊急会議を開催。
被災者の住宅や堤防の建設などをすぐに行うよう指示したということです。

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