韓国に亡命した北朝鮮の元外交官が海外メディアのインタビューに応じ、金正恩(キム・ジョンウン)総書記が拉致問題について「解決済み」とする従来の立場を変える考えがあるとの見方を示しました。

ロイター通信は1日、中米キューバの北朝鮮大使館で政治担当参事を務め、2023年11月に韓国へ亡命したリ・イルギュ氏のインタビューを報じました。

インタビューでリ氏は「北朝鮮が『拉致問題の解決を求めて接触を図ろうとするな』と言うのは交渉の手段に過ぎない」と語り、金総書記が拉致問題は「解決済み」という従来の立場を変える考えがあるとの見方を示しました。

また、金総書記が拉致問題の譲歩と引き換えに日本から経済支援を得ようと、首脳会談の開催を模索しているとしています。

さらにリ氏は、2024年11月のアメリカ大統領選挙でトランプ氏が再選された場合、北朝鮮はアメリカと核を巡る交渉を再開したいと望んでいるとしつつも、制裁解除や経済支援を行わずに「北朝鮮の手足を縛っておくのは簡単ではない」と語りました。

リ・イルギュ氏は、韓国に亡命した北朝鮮の外交官としては2016年以降で最高位です。

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