米紙ウォール・ストリート・ジャーナルのエバン・ゲルシコビッチ記者=露中部エカテリンブルクで2024年6月26日、AP

 ロイター通信によると、トルコ大統領府は1日、米国やロシアなど7カ国による収監者計26人の身柄交換が行われたと発表した。複数の米メディアは、この中にロシアで収監中の米紙ウォール・ストリート・ジャーナルの米国人記者エバン・ゲルシコビッチ氏らが含まれると報道。英BBCは「東西冷戦以降では最大規模の身柄交換」と伝えた。

 交換の対象となったのは米ロのほか、ドイツ、ポーランド、スロベニア、ノルウェー、ベラルーシで収監されていた26人。トルコメディアによると、北大西洋条約機構(NATO)のメンバーで、ロシアとも良好な関係を保つトルコの情報機関が仲介したという。

 ゲルシコビッチ氏は2023年3月、ロシア中部エカテリンブルクで取材中にロシア連邦保安庁(FSB)に拘束された。その後、防衛企業の軍事装備などに関する機密情報を米中央情報局(CIA)の指示で収集したとして起訴され、7月に禁錮16年の判決を受けていた。

 報道によると、ゲルシコビッチ氏の他に、ロシアで18年に拘束され、20年にスパイ罪で禁錮16年の判決を言い渡された元米海兵隊員ポール・ウィラン氏も身柄交換に含まれるという。【ワシントン松井聡】

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