ウクライナ最高会議(議会)は11日、徴兵規則を改正する法案を可決した。当初法案に盛り込まれていた「動員された兵士は3年後に動員を解除される」との条項は削除された。東部戦線ではウクライナ軍の人員不足が深刻化しており、動員を加速する狙いがある。
法案には他に、徴兵対象年齢の市民が最新の個人情報を当局に提出することを求める内容や、徴兵を逃れようとした人への罰則などが盛り込まれている。徴兵の厳格化は国民の反発を招きやすいこともあり、審議には数カ月がかかった。
ウクライナメディアによると、動員解除に関する条項は、2月に就任したウクライナ軍のシルスキー総司令官が削除を求めていたという。
法案の成立にはゼレンスキー大統領の署名が必要だ。ゼレンスキー氏は2日、動員の対象年齢の下限を27歳から25歳に引き下げる法案に署名した。しかし、法案の可決後すぐには署名しなかった。今回も署名まで時間がかかる可能性がある。【ベルリン五十嵐朋子】
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