イスラム組織ハマスとの戦闘開始以降、初めてアメリカを訪問しているイスラエルのネタニヤフ首相は24日、連邦議会で演説し「我々は勝利する」とハマス打倒を訴えた上で、アメリカ政府の軍事支援の強化を求めました。

ネタニヤフ首相:
私は今日、1つのことを保証するために来た。私たちは必ず勝利する。

ネタニヤフ首相は演説で、ハマスが降伏して武装解除を行い、人質全員を返還すれば、「戦争はあすにも終わる」と訴えました。

その上で、ハマスが拒否した場合は、「ハマスの軍事力を破壊し、ガザでの支配を終わらせ、人質を全員帰還させるまで戦う」「それが完全勝利の意味だ」と述べ、ハマスを壊滅させるまで戦闘を続ける考えを示しました。

南部ラファでの攻撃については「市街戦の歴史上で死傷者数が最も低いものの1つだ」と作戦の正当性を主張しました。

またハマスを支援するイランについて「中東における全てのテロリズムや混乱の背後にいる」などと批判し、イランとイランが支援する武装勢力に対抗するためアメリカによる軍事支援の強化を求めました。

戦闘終結後のガザ地区については、「安全管理を徹底しなければならない」と、当面はイスラエルが管理する考えを示したほか、ガザ地区での食料不足が深刻化していることについて「ハマスが盗んでいる」と反論しました。

ネタニヤフ氏は演説の中で、再選を断念したバイデン大統領に感謝を示した一方、トランプ前大統領にも言及し、「イスラエルのために行ったすべてのことに感謝したい」と大統領選後を見据えて双方に配慮しました。

アメリカメディアによると演説では、イスラエルのガザ地区での攻撃に反対し、数十人の議員が欠席したと報じたほか、演説中に抗議を行う議員もいました。

議会周辺ではイスラエルに抗議する大規模なデモが行われ、警察が催涙スプレーを使用するなど一部で衝突が起きる事態となりましたが、ネタニヤフ氏はデモ参加者について「多くは悪とともに立つことを選んでいる」と指摘し、「イランの便利なバカになった」と非難しています。

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