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<ジャマイカに上陸したハリケーン「ベリル」の影響で、濁流に流される野犬の映像が話題になっている>

7月3日に猛烈なハリケーン「ベリル」が直撃したジャマイカで、濁流を流れる漂流物の上に取り残された数頭の野犬の動画がSNSで拡散している。

【動画】ハリケーン「ベリル」の猛威、ジャマイカで濁流に飲まれた野犬たちの運命は?

6月29日にハリケーンとなったベリルは、6月に大西洋で発生した大型ハリケーンとしては最も東部を襲った。勢力は急激に強まって風速36メートルを超え、間もなく「カテゴリー4」に発達。一時的に「カテゴリー3」に弱まったものの、再び勢力を強め、7月1日午前、約41メートルの最大風速を伴ってウィンドワード諸島に上陸した。

この時点でベリルは「カテゴリー5」の分類だったが、その後風速約32メートルに弱まって再びカテゴリー3になった。AP通信によると、ベリルの影響で少なくとも7人が死亡した。

3日にはカテゴリー4の強さでベリルがジャマイカに上陸し、豪雨とハリケーン級の暴風をもたらした。その様子をとらえたライブ映像に、がれきの上に取り残されたまま濁流を押し流されていく数頭の野犬が映っていた。この映像は4日午後の時点で100万回以上再生されている。

X(旧ツイッター)には「ジャマイカのハリケーン、ベリルのライブ映像を見ていて、こんなのを見るとは思わなかった」「ハリケーンのベリルが通過した昨日のジャマイカの映像。かわいそうな犬たち」などの書き込みがあった。

この映像をXに投稿した現地メディアのジャマイカ・ライブは「ジャマイカの氾濫した水路でゴミの波に乗る野犬 #HurricaneBeryl #MonitoringBeryl」と伝えた。

映像には滝のように押し流されていくがれきが映る。数秒後に通り過ぎる寄せ集めのがれきの上に、数頭の犬が立ち尽くしていた。激しい雨が降り続く中、犬たちが救出されたのかどうかは分かっていない。本誌は4日、ジャマイカ・ライブに電子メールでコメントを求めた。

ジャマイカの情報サービス局は3日午後、ペットの飼い主に対し、ハリケーンの到来に備えるよう、Xを通じて次のように呼びかけていた。

「災害予防・緊急管理庁(ODPEM)は、友人、家族、高齢者、障害者の様子を確認するよう呼びかけている」「ペットにも気を配り、必要な物資は全て確保しておくよう勧告する。シェルターでは家庭のペットは受け入れない」

ベリルは2024年の大西洋ハリケーンシーズンに発生した第1号のハリケーンで、名前の付く熱帯低気圧は今シーズン2番目だった。熱帯低気圧の「アルベルト」は6月20日午前、メキシコに上陸。ベリルが発生した直後の6月30日には、命名3番目の熱帯低気圧「クリス」が急激に発達した。クリスはその夜、風速約11メートルでメキシコに上陸し、その後消滅した。

アメリカ海洋大気庁(NOAA)などは、2024年は異常に強いハリケーンの年になると予測して警戒を呼びかけている。

NOAAによると、名前の付く熱帯低気圧の発生数は17~25個と予想される。25個のうち8~13個がハリケーンになり、うち4~7個は大型ハリケーンになる見通し。名前が付く熱帯低気圧、ハリケーン、大型ハリケーンの数は、NOAAが5月に発表する予報としては過去最多
となる。

今年は激しい熱帯低気圧の年になるという予報には、異常に温暖な海面温度や、エルニーニョがこの夏から秋にかけてラニーニャに入れ替わるという予想などが関連している。

(翻訳:鈴木聖子)

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