7月16日、ドイツ内務省は右翼雑誌『コンパクト』を発禁処分にした。写真は2月、ベルリンで極右過激派に抗議する人々(2024年 ロイター/Annegret Hilse)
ドイツ内務省は16日、右翼雑誌『コンパクト』を発禁処分にした。「右翼過激派の代弁者」であり、ユダヤ人や外国人への憎悪をあおっていると非難した。
同誌が憲法秩序に反する活動をしているとし、同誌の事務所や幹部らの自宅に対し家宅捜査を行った。証拠を押収する目的と説明した。
フェーザー内相は「この雑誌は右翼過激派の中心的存在だ。ユダヤ人、移民の歴史を持つ人々、議会制民主主義に対する憎悪を口にできないようなやり方であおっている」と非難した。
コンパクトのユルゲン・エルゼッサー編集長に電子メールでコメントを求めたが返答はない。
コンパクトは2010年に創刊された月刊誌で発行部数は4万部。極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」の急進派の支持者とみなされている。
陰謀論やワクチン接種反対の宣伝活動、反ユダヤ主義やイスラム嫌悪の言説を流布しているとして、21年に独情報機関が右翼過激派の出版物に指定した。
ブランデンブルク州議会のAfD幹部ハンスクリストフ・ベルント氏は、発禁処分のタイミングが同州を含む東部3州で9月に行われる選挙と関連していると主張した。
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