米ペンシルベニア州のトランプ前大統領の集会で13日、複数の発砲音が聞こえた。トランプ氏は壇上で身を伏せたが、その後警護担当者に抱えられ降壇した(2024年 ロイター/Brendan McDermid)

米ペンシルベニア州バトラーで13日開かれた集会で、トランプ前大統領が演説開始直後に右耳に銃撃を受けた。

トランプ氏は壇上で身を伏せ、警護担当に抱えられ降壇。険しい表情で右耳に手を当てていたが、降壇の際に起き上がり拳を突き上げ何度も「ファイト(Fight)」と声を上げた。警護担当者や選挙対策本部によると無事だという。

中継映像では警護担当がトランプ氏を取り囲む様子や、同氏の顔右側と右耳に血がついた様子が確認できる。

シークレットサービス(大統領警護隊)の報道官は声明で、容疑者は死亡、集会に参加していた1人が死亡、ほかに2人が負傷した。容疑者はシークレットサービスの警備エリア外から発砲したとみられている。

トランプ氏は自身のソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」に「銃撃が右耳上部を貫通した。大量の出血があった」と投稿した。

銃撃犯の身元と動機は不明。

米紙ワシントン・ポストの記者は、ソーシャルメディアでバトラー郡検事の話として、容疑者とみられる男と集会参加者1人が死亡、もう1人が重体と伝えている。

トランプ氏の広報官は「トランプ氏は迅速な対応に感謝している。命に別状はなく、地元の医療機関で診察を受けている。新たな情報は追って公表する」と語った。

バイデン大統領は声明を発表し「この種の暴力行為は米国では許されない。われわれは国として団結し非難しなければならない」と訴えた。

共和党のジョンソン下院議長はソーシャルメディアに「平和的な選挙集会におけるこのような恐ろしい暴力行為はこの国では許されない。断固として非難されるべきだ」と投稿した。

民主党のシューマー上院院内総務も、「恐ろしい事件でトランプ氏が無事だったことに安堵している。米国では政治的暴力行為は決して許されない」と声明を発表。

シークレットサービスの報道官は「警護担当が予防的措置を施しトランプ氏は無事。今後シークレットサービスが調査を行い、新たな情報は追って公表する」と投稿した。

[ロイター]


Copyright (C) 2024トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

■発砲音が響き、トランプ氏が地面に伏せ、シークレットサービスが駆け付けた。騒然とした現場の映像(CNNより)

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。