ガザ保健当局は13日、パレスチナ自治区ガザ地区南部ハンユニスでイスラエル軍の空爆があり、少なくとも71人が死亡、289人が負傷したと明らかにした。イスラエル軍は、イスラム組織ハマスの軍事部門トップ、ムハンマド・デイフ氏らを狙ったと主張。ハマス高官はイスラエルの主張を否定し、民間人が犠牲になったと反論した。
イスラエルメディアによると、デイフ氏らは、イスラエル軍が「人道地区」と称し、避難先に指定しているマワシ地区とハンユニスの間にある低層ビルにいた。空爆が行われた際、付近には十数人のハマスの関係者もいたという。
デイフ氏はハマスの最高幹部の一人。1987年にハマスに入り、95年以降はイスラエルに対して自爆テロを主導してきたとされる。2002年にハマスの軍事部門トップに就くと、地下トンネル網の整備などを進めてきた。
イスラエルは今回の戦闘以前からデイフ氏の暗殺を試みてきたが、そのたびに難を逃れてきたため、「不死身の戦士」として知られる。写真は公式には公開されていないが、度重なる攻撃により片目が見えなくなり、足も不自由になったと言われている。
仮に殺害されたとすれば、イスラエル軍にとっては大きな「戦果」と言えるが、ハマスが反発を強めるのは必至で、停戦交渉に影響が出る可能性もある。【エルサレム松岡大地、カイロ金子淳】
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