高齢に対する懸念から、アメリカ大統領選挙からの撤退圧力にさらされているバイデン大統領は、激戦州のミシガン州で演説し、選挙戦を続ける考えを強調しました。
■“高齢懸念”撤退論高まる
ここのところ、高齢不安が広がっているバイデン大統領。選挙戦を続けると強調しました。
バイデン大統領
「最近いろいろな臆測が飛び交っている。バイデンはどうするつもりなのか?選挙を続けるのか?撤退するのか?私の答えはこうだ。私は出馬する。そして勝利する」
アメリカ史上最高齢の大統領、ジョー・バイデン大統領、81歳。ここのところ、言い間違いが続いています。
バイデン大統領
「それでは勇気と決意を併せ持つウクライナの大統領、プーチン大統領です」
ゼレンスキー大統領をあろうことか、ロシアのプーチン大統領と言い間違える“痛恨のミス”です。
バイデン大統領
「プーチン大統領?プーチンを倒す、ゼレンスキー大統領です。プーチンを打ち負かすことに集中し過ぎていた」
さらにその後の会見でも、ハリス副大統領を「トランプ副大統領」と言い間違えるなど“ミス連発”です。
これに“大喜び”したのか、トランプ前大統領がバイデン大統領をからかうようなコメントを投稿しました。
トランプ前大統領のSNS
「よくやった!ジョー」
「一緒に認知機能の検査を受けよう」
高齢不安による、バイデン大統領の選挙からの撤退論は、民主党内でも広がっています。
レビン議員
「有権者と国のために退くべきだ」
選挙からの撤退を求める民主党議員は20人を超えています。幹部のジェフリーズ院内総務は、所属議員と話し合った結果を伝えた際、バイデン大統領への支持を表明しなかったということです。
また、バイデン大統領への圧力でしょうか。民主党の大口献金者が、バイデン大統領が撤退しなければ選挙戦に向けた寄付およそ140億円を凍結すると伝えたとニューヨークタイムズが報じています。
一方で、バイデン大統領の支持者たちからは「やめないで」の大合唱です。
バイデン大統領
「皆さん、私が候補者だ。私はまたトランプを打ち負かす」
ただ、この演説中にも…。
バイデン大統領
「トランプは選挙が盗まれたと言っていたが、知っているか。実際には…」
突然、言葉が出なくなる場面もありました。
こちらでは高齢不安を打ち消そうと、冗談を飛ばしました。
バイデン大統領
「私にはまだやるべきことがある。私はまだほんの41歳だ」
40歳も若くさばを読んだ冗談。まさか“言い間違い”ではないでしょう。
言い間違いが続く81歳のバイデン大統領。健康に問題はないのでしょうか。専門家は一般論としたうえで、こう話します。
新潟大学脳研究所 島田斉教授
「仮に認知症などの病気でなくても70代、80代というふうになってくると、加齢による脳の機能低下ということで言い間違えは起こりうると考えます」
もし大統領選に勝利した場合、さらに4年の任期に問題はないのでしょうか。
新潟大学脳研究所 島田斉教授
「4年経つと85歳ということになるが、80代半ばになると認知症のような病気がなかったとしても、やはり日常生活とかに支障が出るような、年を重ねて物忘れが出てくる人が非常に多くなる。ただ、トランプさんも4年後になると80代半ばに近い年齢なので状況的には似通っているのかなと」
アメリカ大統領選の候補者を指名する民主党の全国大会は、8月19日から行われます。
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