埼玉県に、ガザ地区への攻撃に反対を訴えるイスラエル軍の元兵士がいます。去年10月以降、100回以上の講演を行うなど未来のために続ける活動を取材しました。
埼玉県皆野町に住む木工職人、ダニー・ネフセタイさん。
初めて日本に来たのは1979年、イスラエル空軍で3年間の兵役を務めた後のことでした。
ダニー・ネフセタイさん
「国を守るため敵を殺すのはやむを得ない、そういう(考え方の)人間でした」
その後、妻・かほるさんと出会い結婚、埼玉へ移住します。かほるさんと同じ時間を過ごしていくうちに、徐々に考えが変わっていったといいます。
ダニー・ネフセタイさん
「私が当然と思ったことは、うちの妻にとっては当然じゃない。だんだんこう見えてくる」
そして転機となったのが2008年、自身が所属していた空軍がガザ地区に大規模な空爆を行い、多くの市民が犠牲となりました。
ダニー・ネフセタイさん
「子どもの死を見て、なんかおかしいぞと思って、そこでパンってガランと(考えが)変わったの。これから国を守るのはやっぱり外交しかないです」
その後、ダニーさんは平和を訴える講演を始めます。
しかし、イスラエル国内ではダニーさんのような考え方は少数派で、国を守るためには武力行使を辞さないという考え方が主流です。
それでも、ダニーさんには、必ずイスラエルとパレスチナは平和を取り戻せるという確信があります。
ダニー・ネフセタイさん
「人間は動物と違って頭も使える、言葉も使える、心も使える。絶対違う人間とも、話が通じるはず」
ダニー・ネフセタイさん
「テロは武力によって止められない。イスラエルはいい加減、学ばなくちゃいけないけどまだ学んでいない」
集まった市民に心から訴え掛けます。
ダニー・ネフセタイさん
「次世代に希望にあふれる世の中を与えたければ、大人の責任として私たちが一番使わなくちゃいけないのは何かというと、これです」
講演を聞いた人
「武器をまずなくすことと、教育というのがすごく大事だと思った。その2つをすごい胸に刻みました」
ダニー・ネフセタイさん
「きょう来て良かった。どこかに種がまかれたと信じています」
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