“大統領選挙から撤退はしない”と表明したばかりのバイデン大統領に対し、身内である民主党の“盟友”ペロシ元下院議長が意味深な発言をしたり、資金集めに奔走してきた俳優、ジョージ・クルーニーさんが撤退を求める声を上げたりと、バイデン氏への逆風がにわかに強まっています。
■G.クルーニー氏が「撤退」訴え
長年の民主党支持者にして献金者。バイデン氏とは副大統領時代から関係を紡いできたジョージ・クルーニー氏が「NO」を突き付けました。
ジョージ・クルーニー氏(NYT寄稿:10日)
「ジョー・バイデンを愛している。でも、新しい候補者が必要だ」
再選へ向け、ジュリア・ロバーツ氏らと先月開いた資金集めのイベントでは、一夜で50億円近くを集めていました。しかし、この時のバイデン氏について…。
ジョージ・クルーニー氏(NYT寄稿:10日)
「2010年のバイデンでも、2020年のバイデンでもない。あの討論会で目撃した男だった。この大統領では11月に勝つことはできない」
バイデン大統領は今週、民主党議員に書簡を送り、くすぶる撤退論を完全に拒否しました。しかし、撤退を求める声は収まるどころか、むしろ広がりを見せています。
民主党 モールトン下院議員
「バイデン氏が大統領として上院議員として何十年にもわたる実績を尊敬しているだけに、勝つためには転換が必要なのです」
民主党 ベネット上院議員
「(Q.『バイデン大統領では勝てない』と言ったのは本当か)本当です。非公開の会合ですが。トランプ氏は勝利へ突き進んでいます。トランプ氏が大差で勝ち、上下両院も取られかねません」
■“党重鎮”の言動に波紋広がる
何より波紋を広げているのは長年の盟友、ペロシ元下院議長の発言です。
民主党 ペロシ元下院議長
「再選を目指すかは大統領次第です。私たちは決断を促しています。時間がないですから」
再選を目指してほしいと名言するのは避けたのです。さらには民主党の重鎮をめぐる報道も…。
民主党 シューマー上院院内総務
「(Q.大統領が勝利し、さらに4年務められる確信は)繰り返すがジョーを推す」
表向きにはこう語る裏で、献金者に対しては内々に「バイデン氏以外の案も受け入れる」とささやいているというのです。その後「バイデン氏を支持する」との声明を出しましたが、混乱は収まっていません。
ジャーナリスト バーンスタイン氏
「シューマー氏はいら立っているし、憤りを周囲に漏らしてもいます」
こう語るのは、ウォーターゲート事件を暴き、ニクソン大統領を辞任に追い込んだジャーナリストの1人、カール・バーンスタイン氏。
ジャーナリスト バーンスタイン氏
「シューマー氏は献金者や両院の議員、あらゆる方面から党のリーダーとして手を打てと迫られています。トランプに勝てる最善の候補者を模索しろと言われているのです」
▶「報道ステーション」公式ホームページ
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。