暑いのは日本だけではありません。世界の平均気温も13カ月連続で過去最高を更新しています。アメリカ・ラスベガスでは48.3℃を記録。火の手がリゾート地を襲う事態に。

■激しい熱波 リゾート地に迫る炎

 ニューヨークに緊急事態が発生。回転式の橋が回らなくなり、大規模な交通渋滞が起きました。

 冷やしているのは接続部分の金属です。平年を上回る記録的な暑さで膨張しました。

米CNN(8日)
「49℃まで上がっている場所もあります。北西部は注意が必要です」

 特に深刻なのがアメリカ西部です。燃え盛る炎は人気のリゾート地を焼き尽くそうとしていました。

 山肌を赤く染める火柱。アメリカ・カリフォルニア州では猛暑の影響で大規模な山火事が発生。周辺のリゾート施設や住民らに避難勧告が出される事態に。カリフォルニア州では少なくとも20カ所以上で山火事が起きています。

 カリフォルニア州デスバレーでは、温度計が54℃を示しています。

フランス人女性
「唇と足がやけどしそうだわ。体が燃えちゃいそうなの」

 海抜が低く、気温が高くなりやすいデスバレーは連日50℃超え。ツーリング客が熱中症で亡くなるなど、災害級の暑さが続いています。

■「ヒートドーム現象」に厳重警戒

 カジノの町、ネバダ州・ラスベガス。視界が白く染まるほどのミストが降り注ぎます。

 7日には観測史上最高の48.3℃を記録しました。

 ラスベガス中心部、午後3時です。普段であれば人で歩けないほどですが、あまり普段よりも歩いていない印象です。子どもたちでにぎわうバスケットコートも、公園もひっそり。

 地元の自治体は熱中症を防ぐため、無料で涼める休憩所を50カ所以上、設置しています。

女性
「水を2〜3本凍らせて外出。一日中、水分補給が必要。この暑さで水を飲まなければ体調を崩す」

 西海岸を中心に発生しているのが、ヒートドーム現象です。高気圧がふたをするように上空を覆い大気中の熱が閉じ込められることで、猛烈な暑さが続くのです。「異常」な暑さはアメリカだけではありません。世界の平均気温は13カ月連続で観測史上、最高を更新しています。

■厳重対策も “命がけ”メッカ巡礼

 暑さで知られる国・サウジアラビアも異次元のレベルです。先月、最高気温50℃を超えた日。イスラム教の聖地「メッカ」への大巡礼中に少なくとも1300人以上が熱中症などで亡くなりました。

男性
「脱水状態にならないように日傘を差して、水を飲んで体に水をかけます」

 巡礼者は、あらゆる手段で暑さ対策です。女性は二重に帽子をかぶり、日本では見慣れた携帯型の扇風機も。

 世界で巻き起こる「熱波」の影響はいつまで続くのでしょうか。

(C) CABLE NEWS NETWORK 2024

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