英国で開催中のテニスのウィンブルドン選手権に、中東情勢が影を落としている。パレスチナ自治区ガザ地区に対するイスラエル軍の攻撃が続く中、イスラエルへの武器供与に関与しているとされる大会スポンサーへの抗議デモも起きている。
「子供たちの虐殺に手を貸すな」。大会が開幕した1日、会場近くにデモ隊が集結し、大会スポンサーの英金融大手バークレイズに対する抗議の声を上げた。
英紙ガーディアンによると、バークレイズはイスラエルに武器を提供する複数の企業の株を約20億ポンド(約4100億円)保有しているという。英国のNGO「ウォー・オン・ウォント」のニール・サモンズ氏はX(ツイッター)に、平和的な祭典の資金の一部がバークレイズによって賄われているのは「グロテスクだ」と投稿した。
一方、バークレイズはウェブサイトで、防衛関連企業は「英国の安全保障に重要な貢献をしている」と説明している。
イスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘が始まった昨年10月以降、バークレイズは頻繁にデモの標的になっており、今年5月には中部マンチェスターの支店に赤い塗料がかけられる被害があった。【ウィンブルドン篠田航一】
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