パレスチナ自治区ガザ地区の保健当局は21日、イスラエル軍が住民の避難場所に指定している南部ラファ近郊のマワシ地区で砲撃があり、少なくとも25人が死亡、50人が負傷したと発表した。ロイター通信によると、イスラエル軍は詳細について「調査中」としている。
マワシ地区はイスラエル軍が「人道支援ゾーン」に定めたことから、多くの避難民が集まっている。中東の衛星テレビ「アルジャジーラ」などによると、避難民のテントがイスラエル軍の戦車による砲撃を受け、住民がパニックに陥った。テントや家財道具を置いたまま別の地区に逃げ出した人もいたという。
イスラエル軍は以前から、イスラム組織ハマスの戦闘員が避難民に紛れて戦闘行為を続けていると主張し、各地への空爆などを繰り返してきた。5月下旬にはラファで実施した空爆により、避難民のテントで火災が起き、少なくとも45人が死亡。イスラエルのネタニヤフ首相は「悲劇的な過ちが起きた」と述べていた。【カイロ金子淳】
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