濁流に取り残された運転手。車の屋根を切断する緊迫の救出劇です。

■車を切断「泥の川」からの救出劇

 川ではありません。町をのみ込む“濁流”です。ゴオゴオと水しぶきを上げる濁流。カメラは凄まじい勢いで流れる様子を捉えていました。

 今週、スペイン南東部の都市・ムルシアで豪雨が発生。当初は見えていた道路も茶色一色になりました。この大雨で車に取り残された人も。

 濁流でドアが開かないのか、救助にあたった消防隊が取った方法は…。車の屋根の切断。大胆な判断で無事に救助することができました。

■倒壊した住宅“転落の瞬間”

 豪雨被害は遠く離れた南米チリでも…。

 南米チリでは豪雨で河川が氾濫。町の景色が一変しました。

 水は家の中にまで押し寄せ、さらに…。地盤が緩み、斜面から家が転落する被害も。

チリ ボリッチ大統領
「我々は非常に厳しい豪雨被害に見舞われている。国民を救うために非常事態を宣言する」

 大統領は6つの州に非常事態宣言を出しました。

 当局は400人以上が被災し、建物の被害は少なくとも1200戸に上ると発表しています。

■地表温度75℃ 砂場で「焼き卵」

 中国では記録的熱波が続くなか、“火の山”がにぎわっています。

 新疆ウイグル自治区にある「火焔山(かえんざん)」。炎のように見える地肌の模様からそう呼ばれるようになったという、この山。西遊記で三蔵法師一行が足止めされた場所のモデルとして知られています。
  
 この日の最高気温は40℃。高温警報も出されるなか、なぜか観光客が殺到していました。

観光客
「ここの地表面温度はかなりの衝撃。まるでオーブンの中で焼かれているような感覚は初めて。忘れられない経験」

 地表面温度を示す巨大な温度計が指し示しているのは、なんと75℃。名物は熱々の砂場で作る「ゆで卵」ならぬ「焼き卵」です。

 周辺は中国でも最も暑い地域の一つ。その暑さを逆手にとって観光客を呼び込んでいるといいます。

■世界遺産“暑すぎて”一時閉鎖

 一方、ギリシャの観光地は猛暑によって“閉鎖”される事態に。

ポーランドから来た観光客
「初めて来たけど、ひどい暑さね」

 うだるような暑さのなか、長蛇の列を作る観光客。お目当ては世界遺産「アクロポリス」です。
  
 この日はあまりの暑さに体調を崩す人が続出。気温が39℃に達する予想となったため、当局は正午から午後5時までの一時閉鎖に踏み切ったのでした。

カナダから来た観光客
「世界は変わりつつある。でもやりすぎじゃないかな。自分で決めるという権利を奪っていると思う」

 翌日も猛暑となったアテネ市内。最高気温は43℃に到達。他の観光地も相次いで閉鎖されたということです。

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