投票が終了したEU=ヨーロッパ連合の議会選挙は、極右政党などEU懐疑派が議席を増やすとみられます。フランスでは極右政党が得票率でトップとなり、マクロン大統領は国内の議会を解散し、総選挙を実施すると発表しました。

EU議会選挙は加盟27か国でそれぞれに割り振られた、あわせて720議席を選ぶもので、6日から9日まで投票が行われました。

フランス公共放送によりますと、フランスではEUの移民政策や厳しい環境規制に反対した極右の国民連合が得票率31.5%でトップとなり、マクロン大統領の与党連合に2倍以上の差をつける見込みです。

フランス 国民連合 マリーヌ・ルペン前党首
「国全体で、国民の素晴らしい力が高まっているのを見るのは感動的だ」

一方のマクロン大統領は。

フランス マクロン大統領
「私にとっても受け入れられない状況です。愛国主義者とデマゴーグの台頭は、フランスだけではなくヨーロッパにとっても危険なことです」

テレビ演説でこのように述べ、議会下院にあたる国民議会を解散し、6月末から総選挙を実施すると発表しました。国民議会の解散は27年ぶりです。

EU議会全体では親EUの3会派が過半数を維持する見通しですが、EUに懐疑的な極右や右派の2会派が議席を伸ばし、会派に属していないドイツの極右政党を合わせれば、EU議会全体のおよそ2割の議席を占めると予測されています。

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