中国の習近平国家主席は北京を訪問しているドイツのショルツ首相と会談し、自動車などに加えAIなどの分野で関係を強化することで一致しました。
中国外務省によりますと、会談で習主席は、世界2位と3位の経済大国である中国とドイツが「長期的かつ戦略的な観点から二国間関係を発展させるべきだ」と強調。
「ドイツとの間に利害の対立はなく安全保障上の脅威はない」として両国関係を深化させるべきだとし、自動車に加えAIや気候変動などの分野で関係を強化することを確認したということです。
ショルツ首相は「中国との意思疎通と連携を強化し、世界の平和と発展に力を注ぐことを望んでいる、対立は望まない」と応じたとしています。
中国としてはアメリカとの対立が深まる中、ドイツとの関係を強化することでアメリカに対抗する狙いがあるほか、ドイツからのさらなる投資を呼び込み景気回復につなげたい考えです。
また両首脳は、パレスチナのガザ地区をめぐる情勢についても意見を交わし、「事態のさらなる悪化を防ぐべきだ」との認識で一致したほか、ウクライナ情勢について習主席は「中国として、あらゆる和平の選択肢について議論を行う国際会議の開催を支持する」との考えを示したということです。
ショルツ首相はSNSで、「中国の言葉には重みがある」として、習主席に対しロシアへの影響力を行使してプーチン大統領にウクライナでの戦争を止めさせるよう求めたと明かしています。
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