アメリカのトランプ前大統領が周囲に対し、ウクライナがロシアに領土を割譲することで終戦に持ち込めると語ったとアメリカメディアが伝えました。

 ワシントン・ポストは7日、関係者の話として、トランプ氏はウクライナがロシアにクリミア半島やドンバス地方の国境地帯を割譲することで、戦争を終わらせることができると語ったとしています。

 また、トランプ氏は、ロシアとウクライナの双方が「メンツを保つかたちで解決策を見出したいと考えている」と述べ、ウクライナの一部地域にいる人はロシア領になっても構わないとの見方を示したということです。

 外交の専門家は、トランプ氏の案はプーチン大統領の利益となり、国境を武力で侵すことを容認するものだと批判しています。

 一方、トランプ氏の陣営は報道内容について直接答えず、「トランプ氏にまつわる様々な臆測は無知な匿名の情報源によるものだ。トランプ大統領だけが殺戮(さつりく)を止めると言っている」としています。

 ロシアによるウクライナ侵攻を巡っては、トランプ氏はこれまで、自らが大統領になれば「24時間以内に戦争を終わらせる」と発言していますが、具体的な計画については一切語っていません。

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