北朝鮮から韓国側に向けて、全地球測位システム(GPS)の妨害電波が連日発信されている。北朝鮮は5月27日に軍事偵察衛星の打ち上げに失敗して以降、風船を使った汚物の散布など挑発行為を繰り返し、韓国軍が強く反発している。

 韓国メディアによると、1日まで4日連続で、韓国が海上境界線とする北方限界線(NLL)の北側から韓国側の黄海に向けて、妨害電波が発信された。軍事作戦に影響は出ていない。ただ、韓国紙「中央日報」によると5月29~31日、南北の軍事境界線に近い韓国北西部・仁川(インチョン)と周辺の島を結ぶ旅客船や漁船から、GPSの誤作動などの異常が計780件報告された。

 韓国統一省は「北朝鮮の最近の挑発を非常に重く見ており、決して座視しない。やめなければ、北朝鮮が耐えられないあらゆる措置を取る」と警告している。【ソウル福岡静哉】

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