きのう失敗に終わった北朝鮮の「軍事衛星」打ち上げに使われたエンジンついて韓国メディアは、ロシアからの技術支援により作られたものだとの見方を伝えています。

これはJNNのカメラが捉えた、北朝鮮が「軍事衛星」を搭載し、打ち上げたロケットが空中で爆発する瞬間とみられる映像です。

韓国国防省も映像を公開し、黄海上で多数の破片を探知したとしていて、空中で爆発したとみています。

一方、北朝鮮の朝鮮中央通信は、きのう、「軍事衛星」を新型ロケットに搭載して打ち上げたものの、新たに開発したエンジンに問題があったと伝え、失敗を認めました。

韓国メディアは、北朝鮮が言う「新たなエンジン」がロシアからの技術支援により作られたものだとの見方を示し、開発期間の短さから、今回の打ち上げは無謀だったと評価しています。

その上で、新しいエンジンに使われた技術は宇宙開発の現場で世界的に広く使われているため、北朝鮮は「国連安保理が禁止した行為だ」という批判を免れるために「賭けに出た可能性」があると分析しています。

今回の打ち上げ失敗について専門家は次のように指摘しています。

慶應義塾大学 礒崎敦仁 教授
「昨年3回のうち2回は失敗しているので、失敗の可能性も織り込み済み。ただ、その原因を究明して、きちんと次に繋げていくという中長期的なプログラムを彼らは持っている」

北朝鮮の国内向けメディア「労働新聞」や「朝鮮中央テレビ」は、これまでのところ衛星の打ち上げや失敗について報じていません。

韓国統一省の関係者は「原因の究明に時間がかかる」との見方を示しました。

また、韓国メディアは「技術の補強に少なくとも3~6か月かかる可能性がある」とする専門家の見方を報じています。

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