イスラエルのネタニヤフ首相は8日、多数の避難民が集まるパレスチナ自治区ガザ地区最南部ラファへの侵攻について、実施日が決まったと述べた。具体的な日付は明らかにしていない。ラファ侵攻には国際社会から反対の声が高まっているが、あえて強硬姿勢を示すことで、人質解放交渉でイスラム組織ハマスに圧力や揺さぶりをかける狙いがあるとみられる。
ネタニヤフ首相は「勝利のためにはラファの侵攻とテロリストの排除が必要で、必ず実現する」と強調した。一方、ロイター通信によると、イスラエルの後ろ盾となっている米国のミラー国務省報道官は、イスラエル側からラファ侵攻の日付については説明を受けていないと述べた。
ラファにはガザ各地から人口の約7割に当たる約150万人の避難民が押し寄せ、食料や医薬品、避難所などが極度に不足している。イスラエル軍が侵攻すれば人道上の大惨事になる恐れがあり、欧米諸国や国際機関からも反対の声が上がっている。【エルサレム松岡大地】
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