中国・安徽省の動物園で、5年間でトラが20頭死ぬなど、動物が相次いで死んでいることが分かり、虐待疑惑が生じている。

問題が発覚したのは、中国・北京から南に約800kmの場所に位置する、民間経営の動物園で、現地の報道によると、2019年から2024年までに、トラ20頭・ライオン2頭・キリン3頭が死んだという。トラやライオンを飼育しているとされるのは、狭いおりの中だった。

動物の生態にくわしい生物行動進化研究センターのパンク町田理事長は、劣悪な環境での飼育は、虐待に当たると指摘し、「トラもライオンもそれなりに、広い縄張りを持っている動物で、それなりあるいは、それに準ずるような運動を与えてやるというのが一番理想的。あの状態では健康が維持できない」と指摘した。

飼育下であれば、20年前後生きるという、トラやライオンがわずか5年の間に相次いで死んだことに、飼育環境が影響したとの見方を示した。

パンク町田理事長は、「動物園に届いた時点で15歳であるとか、そういうことであれば、死ぬのもやむをえないというか、そもそも動物の年齢がわからないのでなんとも言えませんけど、飼育環境も関連はしていると思います」と見ている。

この連続死や虐待疑惑が報道されると、動物園側はSNSを更新し、あくまでうわさだとして、疑惑を否定した。地元当局は報道を受け、調査チームの立ち上げを発表し、法令に従い、動物を徹底的に保護し関係者に対して、厳正に責任を問うとしている。

動物園側は、これまでにコメントを出していないが、13日~15日まで臨時閉園し、16日に再開するとしている。

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